富良野市山部診療所 - 富良野市, 北海道

成田きのこ

平成27年（2015年）7月1日にオープンした診療所です。

もともと山部地区は、隣接していたとはいえ、富良野市とは異なる自治体で、かつては『山部町』といいました。

同町は昭和41年（1966年）、当時の『富良野町』と合併し、ここに富良野『市』が誕生した、という経緯があります。

このため山部町にも当然、『町の病院』が存在したわけで、『山部厚生病院』という立派な病院が建っていました。

場所は、現在の『山部歯科クリニック』のあたりで、長年、山部と東山地区の基幹病院として、地域医療を支えてきたと伝えられます。

ところが、住民の減少と、富良野市中心部の病院に患者が流れるというダブルパンチに見舞われてしまい、年間赤字額が6千万円に達し、病院を維持できなくなってしまいました。

地域社会の医療をどのように維持するのか？

富良野市議会での紛糾など紆余曲折の末、平成15年（2003年）3月、山部厚生病院は、山部厚生医院と改称して再出発しました。

しかし相変わらず赤字は嵩み、翌年早々、富良野市は病院の存続を断念。

平成17年（2005年）3月、同院は閉院となり、民間の『おおつぼクリニック』が地域医療を担いましたが、こちらも平成26年（2014年）に閉院。

かくして、山部地区から医療機関が無くなってしまい、地域住民から不安の声が上がったため、富良野市は翌年、診療所をオープンさせたとのこと。

診療科目は内科で、毎週水曜日と木曜日のみ、いずれも診療時間は13時30分から15時30分までとなっています。

年末年始（12月29日から1月5日）は休診でした。

なお、運営母体は当初、社会医療法人博友会だったところ、令和4年（2022年）からは富良野市が引き継いで運営しているそうです。